この記事では新人看護師がインシデントを起こしてしまって、落ち込んだときのアドバイスをご紹介しています。
新人の看護師さんですと、インシデント自体おこすのが初めてで、「インシデントをおこしてしまって辞めたい・・・」と落ち込む方も多いのではないでしょうか?
私自身も看護師を6年実務経験があり、やはりインシデントをおこした経験があるので、インシデントをおこして落ち込んだり、辞めたいと思うお気持ちはよく分かります。
今回の記事では、実際の新人看護師がおこしやすいインシデントの事例4選と、落ち込んだときの乗り越え方をお伝えしていきたいと思います。
この記事は、インシデントをおこして落ち込んで辞めたいと思っている新人看護師さんの心が軽くなることを願って書きました。
少しでも落ち込んでいる心が回復するヒントとなれば幸いです!
新人看護師がインシデント起こすことの多い事例4つ
- 点滴・注射
- 転倒
- 内服
- 薬剤管理
インシデントをおこして落ち込む・辞めたい気持ちを乗り切るアドバイス
新人看護師がインシデントを起こして落ち込むときの乗り越え方
私が初めてインシデントを起こしてしまったときは、血の気がサーッと引いて気が動転しまくりでした。
それはそうですよね。どんなインシデントにせよ、自分のミスで患者さまに何かしらの影響を与えてしまうのですから、そのような気持ちになるのは仕方のないことです・・・。
インシデントの大きさに関わらず、起こしてしまったら誰でもそんな気持ちになってしまうものです。
新人の頃もそうですが、実際看護師6年経験した私ですが、どの時期のどんなインシデントでも、やはり落ち込んでしまっていましたよ。
ただ、新人さんにとっては、初めての経験なので、インシデントを起こしてしまったときのショックは大きいものですよね。
インシデントを起こしてしまって落ち込む・辞めたいと考えてしまっているあなたへ、私の経験を元に乗り越え方をご紹介していきますね。
同期に話す
インシデントを起こしてしまった日は誰でも落ち込むものです。その不安な気持ちを話せずに1人でモヤモヤと過ごしていると、悪いことばかりを考えてしまって、ずっと気持ちが沈んだままになってしまいます。
ですから、不安な気持ちを話して吐き出してしまいましょう。同期と話すことによって、気持ちが少し落ち着きますし、自分の行動や気持ちの整理をすることができますよ。
食事に気分転換にいく
同期と仕事終わりに職場で話すのもいいですが、ちょっと環境を変えて、居酒屋なんかでお酒を飲みながら本音を話してみるのもいいですよ!
私も、インシデントを起こした日、同期に食事に誘われたのですが、最初は「そんな気分になれない」と断っていました。ですが同期から「インシデントを起こした日だからこそ行くの!」
と半ば強制的に食事会に参加することに・・・。
最初は乗り気ではありませんでしたが、アルコールも入っているせいか、本音もバンバン言えてすっきりしましたし、その内に落ち込む気持ちもだんだんと回復していくのが自分でも分かりました。
思い切って食事などにいくのも1つの手段ですよ!
先輩に話す
同期に話すときは緊張もなく、本音全てを話すことができますが、先輩だとちょっと緊張してしまいますよね。
ですが、同期どうしで話しても解決できないことってあると思うんです。そこは経験豊富な先輩に今の不安な気持ちを伝えて、先輩の落ち込んだときの乗り越え方や、具体的なアドバイスなどを求めるのもありですね。
あなたが「凄い!完璧!」だと思っている先輩ナースでも、1度はミスはおこしています。1度もミス、インシデントを起こさない看護師なんてありえませんからね。
その事実を聞くことでも、なんだか安心することだってありますよ。
次はミスしないと心に誓う
インシデントをおこした瞬間は、「私看護師向いてない!」とかマイナスな面にばかり目がいきがちですが、インシデントを起こすと気が引き締まりますよね。
「次は絶対同じミスは起こさない」とか「もう二度とインシデントを起こさないようにする」とか。
その慎重になる気持ちをもう一度思い起こさせてくれたという風に捉えましょう。
重大なアクシデントに繋がる前に、気がつかせてくれたのだと。
経験を積んだと思う
先ほども触れましたが、インシデントを起こさないナースなんていません。今回おこした経験で、より多くのことを学べ、対応策までしっかりと考えることができたのではないでしょうか?
このインシデントは、あなたの看護師人生の中で必要で、この経験があったからこそ成長できるんだという風に捉えてみてはどうでしょう。
インシデントで迷惑をかけてしまった患者さまも、あなたが落ち込んで暗い気持ちになっていることよりも、この経験を活かして、今よりもっと成長したあなたの姿を望んでいることだと思います。
自分を責めすぎない
これは、インシデントを起こしたことで、必要以上に自分自身を追い詰めている方に伝えたいことです。
もちろん、インシデントをおこしたことによって、患者様に影響を与えてしまったことは、反省すべきことです。
インシデントをおこすと、自分はダメな人間だとか思いがちですが・・・
あなただけがおこしているわけではありませんし、あなた1人だけが原因で起こったことでもありません。
看護部長さんや師長さん、リーダークラスの先輩看護師も必ず1度はインシデントを起こしています。
だからどうか、自分自身が「看護師に向いていない」だとか「自分はダメな人間だ」なんて思いつめないでほしいのです。
転職する
以上の方法を試してみても落ち込みから回復しないな・・・と思う方には転職を勧めます。
ですが、インシデントを理由に転職するのは、本当はあまりオススメはしません・・・。もうちょっと具体的にいうと「インシデントで落ち込みを理由に転職するのは、個人的にオススメしない。」ですね。
インシデントをおこしてしまうと落ち込んでしまいますよね。長い看護師人生で落ち込みから心を回復させる力って大事ですし、それを理由に転職してしまうと、乗り越える力が付きにくくなってしまうと思うからです。でも!
でも、しばらく経過しても落ち込む気持ちが全く回復してこなかったり、職場へ行くと思うと足がすくんでしまったり・・・と精神的にかなり参っているのであれば、転職をおすすめします。
また、先ほど「環境」がインシデントが起こる原因の1つになると述べましたが、忙しすぎる病院にあなたの性格があっていない場合などもあります。
やはり多忙すぎる急性期病院が合う人・合わない人っていると思うんですよね。私は合わない人でしたので、やはりインシデントの数も多くありました・・・。
それで、慢性期病院に転職したら、インシデントの数もグッと減ったという経験があるので、多忙な急性期病院が合わないなと感じて、精神的にも参っているようでしたら、転職するのもありだと思います。
ちなみに、私が利用した転職サイトで、転職サポートの厚い「看護のお仕事」はオススメです。
今の病院以外にも自分にあった病院がないかな?と気軽に検索できますし、今の病院以外で、自分にあった働き口があるという認識があるだけでも、心の持ちようはだいぶ変わってきます。
今すぐ転職する気がなかったとしても、登録しておいて損はありませんよ。
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看護のお仕事に関してまとめた記事はこちらです。
看護のお仕事はしつこい!?評判や口コミを集めてみた【実際に登録した体験談有】
その他の部分でおすすめできる転職サイトもありますので、ほかの転職サイトが気になると言う方はこちらをご覧ください。
看護師の転職サイトランキングベスト3~看護師おすすすめサイト~
次に、新人看護師がおこしやすいインシデントの事例4選とその解決策をご紹介していきますね。
新人看護師のインシデント事例4選
まず、新人看護師のみなさんがどんなインシデントを起こしやすいのか、どの時期にインシデントを起こしやすいのかについて説明していきます。
新人看護師がインシデントを起こしやすい時期は
- 5月~7月→独り立ちをした時期
- 10月→中だるみ
- 1月→2年目になるという緊張感
- 点滴・注射
- 転倒
- 内服
- 薬剤管理
(参考文献:論文;GINMU奈良県立医科大学機関リポジトリ:新人看護師のインシデント発生状況の把握)
このようになっています。このブログにたどり着いた新人看護師さんも、上記に当てはまっているのではないでしょうか?
もう少し具体的に、私の看護師としての経験を元に、その事例の内容を挙げていきますね。
新人看護師のインシデント事例①注射・点滴管理
- 点滴を別の患者さんに使用してしまった。
- 点滴の速度が速すぎ・遅すぎ。
- 点滴をするのを忘れてしまった。
- 禁忌四位への注射。
このようなところが新人さんが起こしやすい注射・点滴管理のインシデント内容ですね。
特に、点滴速度に関しては、点滴を確保したときの体位と、患者さんが日常動作をすることによって針の位置が変わってしまって、点滴の速度が速くなったり、遅くなったりということはよくあります。
これは経験していないと予測できないですし、多重業務の中で、患者さんの点滴を常に意識するというのは、新人看護師さんにとっては難しいところではないでしょうか。
新人看護師のインシデント事例②転倒
患者さんを転倒させてしまうことも多くみられるインシデントですよね。
転倒させてしまう原因は様々ですが、新人さんが転倒のインシデントを起こしてしまいやすい一番の理由は・・・
患者さんの情報収集不足
があげられますね。
例えば
- 元々のADL(日常生活動作)の理解度が低い
- 急な容態の変化時に伴ったADLの変化を予測できない
- トランス(移乗動作)技術の未熟さ
などがあげられます。
患者さまの情報に関しては、朝の情報収集時に取れるのですが、やはり1度に全員の疾患・顔・名前・特徴を覚えるのは難しいことです。
1枚、患者さまの疾患とトランスの重さ(軽介助・中等介助・2人以上のヘルプが必要)などの条件を書いたメモ書きを常にもっておくとよいでしょう。
新人看護師のインシデント事例③内服管理・薬剤管理
- 内服投与忘れ
- 内服投与間違え
内服に関するインシデントはこのあたりがよく起こってしまうものです。
特に、新人看護師さんが起こしがちなのが、食前薬の投与忘れではないでしょうか。入院したばかりの患者さんの食前薬(特にDM薬)などはインシデントが多いところなので、注意を払ったほういいですね。
簡単ではありますが、新人看護師さんが起こしやすいインシデントの事例についてご紹介しました。
次は、インシデントを起こしてしまって落ち込んでしまう、辞めたい!と思ったときの乗り越え方についてお話しますね。
まとめ:新人看護師のインシデント事例4選と辞めたい人へのアドバイス
本記事のまとめ一覧です。
新人看護師がインシデント起こすことの多い事例4つ
- 点滴・注射
- 転倒
- 内服
- 薬剤管理
インシデントをおこして落ち込む・辞めたい気持ちを乗り切るアドバイス
- 同期に話す
- 食事に行く
- 先輩に話す
- 次に活かす
- 自分を責めすぎない
- 転職する
新人看護師さんにとって、初めてのインシデントは相当なショックで落ち込んで、辞めたいと思ってしまうのは、当然のことです。
インシデントをおこしてしまったことを次にいかせるようにしっかり事例検証して反省したら、その次はおちこんだ心が回復できるように努めてみてくださいね。
あなたの心が少しでも早く回復して、立ち直ることを祈っています!
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