この記事では、看護師が妊娠を機に退職するべき3つの理由を、元ナースの私が、自身の体験談を元にご紹介していきます。
妊娠した時、喜びと同時に不安が押し寄せるってことありませんか?
妊娠は本来ならば、人生で一番と言って良いほど喜ばしいできごと。
わたくしクレヨンも、妊娠がわかった時は本当に嬉しかった!
けど…
看護師の私は、その後に大きな大きな不安が押し寄せてきました。
- 職場に迷惑がかかるんじゃないか?
- 看護師の仕事はきついから、妊娠を機に退職した方がいいんじゃないか?
働いている女性…
特に看護師として働いている方にとって、妊娠はとても嬉しい反面、その過酷な労働条件から、妊娠を機に退職を一度は考える方もいるのではないでしょうか?
私のように…
実際に看護師として働いるときに、妊娠・出産・育休・退職・転職と体験してきた私が、看護師は妊娠を機に退職した方がいいのか?をお伝えしていきますね♪
看護師が妊娠を機に辞める3つの理由
この記事にたどり着いているあなたは、妊娠されて、退職しようかとても悩んでいるのだと思います。
私は、そこまで思い悩んでいるのであれば、妊娠を機にやめたほうがいいですよ!と辞める方に後押しします!
実際に私も、育休も取らずに退職だなんてもったいない!
と思って、上の子を妊娠した時は産休に入るまで、大きいお腹を抱えて看護師を続けました。
結果、切迫流産・早産でお休みすることに・・・。
実際に妊娠しながら看護師の仕事をして、きついと感じた点、妊娠を機に退職した方がいい点をお伝えしますね!
- 夜勤が免除されない
- 看護師は、腰が痛む仕事が多い
- みんな忙しくて妊娠しているスタッフを気づかう余裕がない(ところが多い)
看護師は妊娠しても夜勤免除しにくい
看護師といえば夜勤が当たり前の職業ですが、私は、妊娠すれば免除されるもの、だと思っていました。
しかし!実際は違います・・・。急性期の病院でも、産休ギリギリまで夜勤している先輩もいました。さすがに、回数は考慮してくれていましたが、それでも月に1~2回は入っていましたよ。
私の場合は、妊娠したら夜勤はしないと決めていたので、看護師長に相談して、夜勤を免除してもらいました。
それでも、いい顔はされずに、「妊娠は病気じゃないからね。もうシフト決めちゃったから、調整は自分で交渉してやって。」と冷たく言い放たれました・・・。
看護師の夜勤を免除する方法についてはこちらの記事が参考になります↓
https://kureyonblog.com/kangosi-yakinn-4tutishiki
看護師の仕事は妊婦にとってきつい
妊娠中は色んなマイナートラブルの症状が強くでる方もいますよね。マイナートラブル以外にも、妊娠初期はつわりなどもあり、本当に体にも精神的にも負担がかかっている状態です。
そのような状態で、いつものように以下のお仕事をしなければなりません。
トイレ誘導時・食事介助などなど、つわり時期にとっては耐え難い臭気も我慢しながらお仕事。
妊娠によって腰痛の症状がある中の体交・トランス介助
お腹の張りが出てきても、簡単には休めない環境
などなど、挙げたらきりがないくらい、過酷な状況でお仕事をしなければなりません。
看護師は妊娠しても配慮されづらい
これは、職場環境にもよるかもしれませんが・・・。
介護レベルの高いかたの体交やトイレ介助をしていても、「仕事を変わってあげるよ」と声をかけてくれるスタッフはあまり居ませんでした(笑)
仲の良い看護師や助手さんたちはよく声をかけてくれましたが、基本的に忙しい現場だけに、みんな自分の仕事のことで精一杯なんですよね。
看護師が妊娠を機に退職したい場合、いつ報告する?
妊娠発覚し、その旨を報告するのであればタイミングって迷ってしまいますよね・・・。
私自身も妊娠を報告するタイミング、物凄く迷いました。
退職が決まっているならすぐに報告!
あなたが、退職をすると心に決めているのであれば、出来るだけ早く、すぐに報告した方がいいです!
看護師が妊娠報告するにあたって記事をまとめたので、参考になれば・・・
https://kureyonblog.com/kanngoshi-ninnsinnhoukoku-3riyuu
ご存知かもしれませんが、看護師は退職すると、強い引きとめにあいます。その引きとめに強い心でNOといえる性格の方ならすぐに退職できるかもしれませんが、気の弱い性格の人なら、ズルズルと退職できなくなってしまう可能性があります。
実際に、強い引きとめにあってなかなか退職できなかった話。(クリックで記事に飛びます)
その時は、妊娠はしていなかったのですが、看護師が退職するには相当な引きとめにあいますし、かなりの嫌味も言われます。
ですので、退職すると心に決めたのであれば、どんなにいい条件を提示されても、半ば脅されても、しっかりと退職する意思を伝えましょう!
上記の記事内でも紹介しているのですが、(看護のお仕事)でしたら、退職のアドバイスもしてくれますよ。
そして、無事退職できた後にも、産後再就職を考えているのであれば、保活とともに、妊娠中からの就活をおすすめしています。
そのことに関しての記事です↓
https://kureyonblog.com/sango-saisyushoku-itukara
看護師が妊娠を機に退職するメリット・デメリット
妊娠しながら仕事を続けたこともあれば、退職したこともあり、2つを経験している私は、妊娠したら退職した方がいいのではないかな?という考えです。
両方経験している私からみたメリット・デメリットをお伝えしますね。
看護師が妊娠を機に退職するメリット
- 精神的にも肉体的にも負担がかからない
- 感染症などからおなかの子を守ることができる
- 自分の体調のペースで過ごすことができる
上から順に説明していきますね。
1、精神的にも肉体的にも負担がかからない
妊婦はただでさえホルモンのバランスや自分の体調の変化で負担がかかっている状態です。
上記で詳しく説明したように、看護師のきつい仕事が加わると精神的にも肉体的にも負担がかかってしまいます。実際に看護師の切迫流産の割合は高く3人に1人は切迫流産の経験があるとのデータがでているのです。(看護職員の労働実態調査より)
このことがやはり一番大きなメリットだといえます。
私は腰痛がひどい&お腹が下がってくる感覚があって凄く辛かったのですが、トコちゃんベルト↓を使用するとだいぶ楽になりましたよ。
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2、感染症からお腹の子を守ることができる
看護師は普通の職種よりも、感染源に触れる機会は高いですよね。インフルエンザや麻疹の流行は頻繁にやってきますし、お腹の子に影響のある感染症患者さんがいると、勤務中は常に不安がつきまといます。
更に、採血などによる血液感染のリスクも高い職業なので、そのあたりも怖いですよね。
妊娠しているから、そのあたりを配慮してくれるかと思ったら大間違いで、感染症のいる患者さんの介助もありました。(結核患者さんの入浴も担当しそうになりましたが、助手さんが配慮してくれました・・・。)
自分の身は自分で守らないといけないので、そのあたりしっかり意見を述べられないと、母子ともに危険なリスクを負うことになります。
退職すれば、その危険性が一気に減りますよね。
3、自分の体調のペースで過ごすことができる
妊娠中はいつ、どんなときに体調が悪くなるか予想できませんよね。朝は調子がいいと思って出勤したのはいいですけど、途中から体調が悪くなることだってあります。
一度出勤すれば、なかなか仕事を切り上げることができないのが看護師の仕事なので、辛いまま早退もできず、無理をしてそのまま終業時間まで・・・なんて日もありました。
体がだるかったり、きつかったりするのは、お腹の子からの「ママ少し休んで」の合図だと思っています。
仕事をしてるとどうしても無理をしてしまうので、退職すれば、誰に気兼ねすることなく休憩することができますよね。
看護師が妊娠を機に退職するデメリット
- 育児休業給付金がもらえない
- キャリアの道から遠ざかることになる
上から順にみていきますね。
①育児休業給付金がもらえない
育児給付金は、働いている人が対象に貰える給付金なので、辞めてしまうと貰うことができません。
看護師は給料もいいですし、育児休業給付金の貰える額もかなり大きいです!
これが貰えないのが一番のデメリットではないでしょうか?
因みに、育児給付金がどれくらい貰えるのかというと・・・
育児休業給付の1支給単位期間ごとの給付額(※1)は、「休業開始時賃金日額(※2)×支給日数(※3)×67%(ただし、育児休業の開始から6か月経過後は50%)」により、算出します。
正確な金額はハローワークにご提出いただく雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書により、休業開始時賃金日額が確定し、算出されますが、1支給単位期間において、育児休業期間を対象とした賃金の支払いがない場合の支給額は、育児休業開始前6か月間の総支給額により、概ね以下のとおりです。
・平均して月額15万円程度の場合、育児休業開始から6か月間の支給額は月額10万円程度、6か月経過後の支給額は月額7,5万円程度
・平均して月額20万円程度の場合、育児休業開始から6か月間の支給額は月額13,4万円程度、6か月経過後の支給額は月額10万円程度
・平均して月額30万円程度の場合、育児休業開始から6か月間の支給額は月額20,1万円程度、6か月経過後の支給額は月額15万円程度引用:厚生労働省
これが貰えるのと貰えないのでは、大きすぎますよね・・・。
自分がどのくらい貰えるのか?という計算も、こちら(産休・育休自動計算ツール)の厚生労働省委託のサイトから簡単に出すことができます。
②キャリアの道から遠ざかることになる
看護師が妊娠を機に退職すると、妊娠期間中+子どもが保育園にいくまで(1歳と仮定)の約2年は現場から離れることになります。
2年も現場から離れていると、やはりその感覚を戻すのは大変です。看護師の仕事はキツイので、「戻りたくない」と思ってなかなか戻れないこともあります。
看護師が妊娠を機に退職をするべきか迷ったら・・・
看護師が妊娠を機に退職をするべきか迷ったら、今お伝えしたメリット・デメリットを比較して、「自分が大切にしたいこと」を優先にするといいと思います。
また、メリットデメリットを比較すると、一時的に休業すればいいのでは?と意見も聞かれそうですが・・・育休をあけたら職場復帰がルールです。
基本的には1歳で復帰ですので、1歳の子を保育園に通わせながら職場復帰するのは想像以上にハード!
子どもはしょっちゅう風邪を引きますし、子どもから風邪を貰ったりして、自分もよく体調を崩していました・・。
まとめ:看護師は妊娠を機に退職するべき!
私の経験上、妊娠している女性にとって、看護師の労働は過酷すぎると思っています。個人的には、「お腹の子が心配」「仕事が辛くて参っている」少しでもそのような考えがあるのでしたら、妊娠を機に退職するべきだと思っています。
周りのスタッフからどんな目でみられるだろう?と心配はあるかもしれませんが、あなたのお腹の子を守れるのはあなただけです!辞める勇気も必要ではないでしょうか?
最後に、もう一度看護師が妊娠を機に退職した方がよい3つの理由をお伝えしますね。
- 夜勤が免除されない
- 看護師は、腰が痛む仕事が多い
- みんな忙しくて妊娠しているスタッフを気づかう余裕がない(ところが多い)