この記事では、看護師が妊娠した場合、夜勤はいつまで行えばよいのか?夜勤を免除する方法と、実際に私が夜勤を免除した体験談をご紹介しますね。
看護師が妊娠した場合、「夜勤」の業務ってどうなるの?と疑問に思っている方は多くいらっしゃると思います。
特に夜勤業務は看護師の人数も少なく、負担が大きい業務ですので、妊娠しているのであれば尚のこと、免除したい業務ですよね。
今回は、実際に看護師として働きながら妊娠した私が、産休以前に夜勤を免除することができたので、その方法やその時に知った知識を体験談を元にご紹介します。
この記事を読めば、妊娠している看護師が夜勤を免除する方法が分かるので、夜勤をしている今より妊娠生活が快適に改善されることと思います。
- 妊娠中の看護師は夜勤業務を免除できる
- 夜勤に関わらず、産前6週前で業務免除になる
- 夜勤を免除するために使える制度がある
- 看護師はたくさんの勤務体系をチョイスすることができる
看護師が妊娠したら夜勤はいつまで?免除できるの?
看護師が妊娠したら、夜勤は産休ギリギリまで入れられてしまいます・・・。
ですから、まず始めに、看護師が夜勤を免除する方法を簡単にご紹介しますね。
※夜勤は申請しない限り、産前6週前(産休ギリギリまで)シフトを入れられると思ってください!
母性健康管理指導事項連絡カードの利用⇒詳細はこちらをクリック(説明蘭に飛びます)
労働基準法を理解して味方につけよう!⇒詳細はこちらをクリック(説明蘭に飛びます)
夜勤以外にも勤務がきついなと思ったら・・・⇒多様な勤務体系があることを知ろう(説明蘭へ飛びます)
上から順番に詳しく説明していきます。
妊娠した看護師は夜勤をいつまでするのか?
私は本当に世間知らずで、妊娠報告をすれば夜勤は自動的に免除になる法律があると考えていました。
もちろん、夜勤に関して妊娠○週になれば夜勤が自動的に免除になる法律はありません。
ですので、基本的には産休にはいる産前6週前までは夜勤をしてもいいことになっています。
(更に言えば、産休も申し出をしなければ、出産前日までだって働くことができます)
しかし、妊娠している女性が望むのであれば、夜勤は免除することができます。次で説明していきますね。
夜勤は免除・軽減することができる
上記で、夜勤は産前6週まで行うことができる、と説明しましたが、妊婦で積極的に夜勤をやりたい!と思っている方は少ないと思います。
基本的に妊婦は労働基準法で守られているので、妊婦が望むのであれば、いつでも夜勤を免除することができます。
夜勤を免除・軽減する方法をご紹介
ここでは、さきほどご紹介した、
- 妊婦を守る法律のご紹介
- 「母性連絡カード」
- 多様な勤務体系が選択できる
上記のご紹介をしていきたいと思います。
この3つを使えば夜勤を免除・軽減することができますよ!
まずは法律からご説明していきますね。
労働基準法を理解して夜勤を免除しよう!
労働基準法における母性保護規定
妊産婦の時間外労働、休日労働、深夜業の制限(法第66条第2項及び第3項妊産婦が請求した場合には、時間外労働、休日労働、又は深夜業をさせることはできません。
厚生労働省より引用
法律で妊婦が希望すれば夜勤業務はさせてはいけないことがきちんと明記してありますね。
ちなみに、この法律を守れなかった企業側は罰則もあるんですよ。
母性健康管理指導事項連絡カード(母健連絡カード)を有効活用しよう
母子手帳の後ろのほう(172ページ)に「母性健康管理指導事項連絡カード(母性連絡カード)」が付属されているのをご存知ですか?
簡単に一言でいうと、
厚生労働省HPより
例えば、悪阻(入院レベル)までいかないつわりでも、出勤がきついから時差出勤や時短勤務にしたい場合などに、このカードに記載してもらいます。
もしあなたが、おなかの張りがきつい、出血がある・・・など母体の状態に不安があれば、主治医に相談してこのカードに記載してもらいましょう。
母性連絡カード(クリックでPDFに飛びますので、ダウンロードして使えます。)
このカードを提出すれば、夜勤のみならず勤務形態についても上司と交渉しやすくなりますよね。
勤務形態を相談して、夜勤負担を軽減させよう!
特に看護師は、離職率が高いことから多様な勤務形態を提供することで離職に歯止めをかけようとする動きがでてきています。
多様な勤務形態の種類を紹介しますね。
多様な勤務形態の種類(抜粋)
交代制の働き方が選べる
- 同一の病棟内で2交代、3交代の選択
- 夜勤をする時間帯の選択
- 夜勤の回数の選択
- 日勤のみ勤務、夜勤のみ勤務、交代制勤務などの選択
時差出勤・退勤 始業・終業時刻を労働者によって変える。例)日勤に5種類(午前7時、8時30分、9時30分、10時30分、午後1時30分)の出勤時間 日本看護協会HPより引用
勤務形態の変更~私の体験談~
時差出勤はの時間帯は10時~19時。朝のつわりのきつい症状のときをやり過ごしてからの出勤になったので、多少きつさは軽減されました。
しかし、日勤は17時までで17時以降は夜勤の時間帯です。夜勤は3名体制なので人数が少ないため、負担が大きくなります。
更に、夕食の食事誘導・前後のトイレ誘導の時間と重っていたので、17時~19時までのラスト2時間が非常にきつく感じました。更に19時という微妙な時間で退勤なので、帰り辛さもありました。
夜勤に関して「交代制の働き方が選べる」の内容を、上司と交渉してみてもいいですね。
夜勤労働は、流産リスクが高まる!?
夜勤労働は、看護師の人数配置も減りますよね。そのため、妊娠中の看護師でも、重いものを持ち上げたり、立ちっぱなしになる時間が増える可能性も高まります。
妊娠している看護師による「重いものを持ち上げる」「立ちっぱなし」の動作が、妊娠にどのように影響しているのかが調査されていました。
妊娠初期の看護師が夜勤業務で気をつけたいことについては下記の記事にまとめましたので、参考になれば幸いです。
https://kureyonblog.com/ninsinnshoki-kanngosi
夜勤と妊娠トラブルについての調査
妊娠時のトラブル別にみると、早産になった人では「重い物を持ち上げる仕事が多かった」が22.6%(出産まで問題なく順調だった人では12.2%)、流産してしまった人では「立ったまま仕事をすることが多かった」が45.3%(出産まで問題なく順調だった人では35.3%)と出産まで順調だった人よりも10ポイント以上高くなりました。・・・中略・・・早産になった人や流産してしまった人は、出産まで順調だった人よりも肉体的・精神的に負担が掛かっていた可能性が窺える結果となりました。
働く女性の妊娠に関する調査(日本労働組合総連合) より引用
因果関係ははっきりしていりませんが、やはり妊娠初期の早い段階から切迫流産の診断を受けて、休職したり、お薬を飲みながら勤務を続けていたんです、わたしは。
なので「夜勤=流産」とは断言できませんが、私自身の体験談としてご留意くださいね。
私が妊娠初期の早い段階で切迫流産を告げられたとき調べたら…、
デンマークの研究によれば、妊娠8週以降の妊婦が、週に2回夜勤をすると、夜勤をしなかった場合と比較して、流産するリスクか32%増加するという研究報告がでているのを見つけました。
参考URL:PudMedCLOUD(2019.9.28アクセス時)
先ほども述べましたが、夜勤勤務になってしまうと、人数配置が減るので、どうしても無理をしがちになりませんか?
理解ある職場で、あなたの仕事をサポートしてくれるようなスタッフがたくさんいらっしゃるのでしたら、夜勤勤務にはいったとしても、そこまで負担がかからないかもしれません。
しかし、理解がない職場で、辛そうなあなたを見てみぬふりをしたり、助けを求めても応じてくれない、助けを求め辛い、そう感じるようであれば、すぐにでも転職・退職を検討するべきだと思うんです。
これは、妊娠期に関わらず、ですよね。
自分を一番大切にできるのは自分。職場が少しでもキツイと感じるならば、早めに行動した方が得策です。
転職するにあたって、自分自身で探すにはなかなか時間が取れませんし、病院の情報は手にはいり辛いものなので、転職サイトを利用することをおすすめします。
看護師転職サイトとは?
看護師転職サイトとは、看護師転職に特化した求人情報などを提供しているサイトです。
たくさんある転職際との中でも、サポートの厚い「看護のお仕事」をおすすめします。
⇒退職~転職後までのサポートがあります。
内部情報が知れる
⇒気になる病院の内部状況が知れます。
待遇交渉をしてくれる
⇒自分ではしにくい待遇交渉をしてくれます。
もちろん、これらのサポートを全て無料で受けることができます。
転職したいけれど、その前に退職できずに困っているのであれば、まず看護のお仕事に登録して、相談してみてはいかがでしょうか?
看護のお仕事に関してまとめた記事はこちらです。
看護のお仕事はしつこい!?評判や口コミを集めてみた【実際に登録した体験談有】
その他の部分でおすすめできる転職サイトもありますので、ほかの転職サイトが気になると言う方はこちらをご覧ください。
看護師の転職サイトランキングベスト3~看護師おすすすめサイト~
まとめ:看護師が夜勤免除できる方法とその知識一覧
最後にもう一度、看護師が夜勤免除できる方法とその知識一覧をご紹介しますね。
※夜勤は申請しない限り、産前6週前(産休ギリギリまで)シフトを入れられると思ってください!
母性健康管理指導事項連絡カードの利用⇒詳細はこちらをクリック(説明蘭に飛びます)
労働基準法を理解して味方につけよう!⇒詳細はこちらをクリック(説明蘭に飛びます)
夜勤以外にも勤務がきついなと思ったら・・・⇒多様な勤務体系があることを知ろう(説明蘭へ飛びます)
日本医労連による「看護職員の労働実態調査報告書」によれば、夜勤を免除されていない看護師は約半数近くという結果がでました。
妊婦にとって、夜勤の勤務は体にかかるストレスも大きく、緊張感も高まるため、精神的負担も少なくありません。
主治医から診断書が出ない場合でも、自分の体調に不安がある場合は、積極的に自分から主治医に相談してみてくださいね。
夜勤がキツイ、不安があるなら、無理をせず、使える制度を使って夜勤の免除、もしくは休職などの措置をとてもらえりように、交渉してみてはいかがでしょうか?